旅行業界では、各社が旅行積立という商品を扱っています。
旅行代金としてコツコツとお金を積立て、そのお金を使って旅行をするという形が多いようです。
あるいは、旅行券として戻ってくると言うケースもあるようですね。
例えば、H.I.S. の旅行積立の場合はこんな感じです。
当然ですが、事前にお金を積立てる事によるメリットもあります。
どんなメリットかというと、実際に積立てた額よりも、旅行で使える額の方が大きくなるのです。
金融商品で言う利息のようなものが付くわけです。
H.I.S.の場合は、年利に換算すると2%前後のプラスアルファがあります。
例えば、9万8,039円を預けると、1年後に10万円分の旅行が出来ます。
旅行客としては、積立で付いてくる利息は一つのメリットでしょう。
また、積立てる事で確実にお金を貯められると言うのも意味があるかもしれません。
旅行会社からすると、あらかじめお金を入金させる事で、顧客の囲い込みを考えているのでしょう。
形の上では、旅行会社にも旅行客にもメリットがある商品と言えるかもしれません。
ただ、客観的に分析してみると、顧客側に不利な面が大きいように思えます。
色々比較して有利なところを探そうとも思いましたが、どうやらそれ以前の問題のようです。
違う金融商品を使って積立てて、それを旅行代金にした方がいいでしょうね。
会社倒産のリスクがある
一番気になるのは、旅行会社の倒産リスクです。
旅行会社による積立は、銀行の預金ほど安全確実と言うわけではありません。
万が一旅行会社が倒産したときに、どれだけのお金が保護されるのかは、ちょっと心配な面はあります。
銀行の預金のように、倒産しても全額保護されると言うわけではないのです。
旅行会社によっては、倒産に備え何らかの対策を採っているのかもしれません。
それでも、心配なのは間違いないですね。
金額的にも数万円から数十万円単位になります。
万が一のとき、それが戻ってこないのは大きいでしょう。
長期になるほど低金利ってそんな馬鹿な
ANAのプランを見ていると、積立期間が長くなればなるほど年利が下がると書いてありました。
具体的に言うと、1年間の積立だと年利3.00%ですが2年に延びると年利が2.25%に減ります。
金融の常識からすると、これは滅茶苦茶です。
投資期間が長くなると言う事は、旅行会社の倒産のリスクが大きくなります。
市場の金利変動のリスクも同様に大きくなります。
顧客側としてはそのリスクを引き受けるわけですから、長期の場合は金利が上がって当然なのです。
それが全く逆になっているわけです。
この仕組みは、ちょっと信じられません。
利用する旅行会社が限定されるので結果的に高コストになる
もう一つの大きな問題が、積立プランを使うと旅行会社が限定されるということでしょう。
そのことで、結果的にコスト高になる可能性は大きいです。
ある旅行会社を決めて旅行積立をした場合、旅行の手配はその旅行会社に頼まないといけません。
ということは、他の旅行会社と価格やサービスを比較検討できないのです。
これは大きなリスクと言っていいと思います。
旅行代金は旅行会社で大きく違う事があります。
特定の旅行代理店と密な付き合いがあるような場合を除けば、旅行積立は避けたほうがいいわけです。
別の商品で積立てて、旅行券でも買ったほうが良いでしょう
ANAの旅行積立のように、積立をすると旅行券として戻ってくる場合もあるようです。
しかし、旅行積立をしても最大で年間3%程度の金利しかつきません。
3%程度しか付かないのなら、別の金融商品で運用し、旅行の直前にチケットショップで旅行券を買ってもいいはずですよね。
チケットショップで買えば、3%程度の割引は受けられます。
金融商品での運用益を合わせれば、そちらの方が明らかに得でしょう。
しかも、安全性も高いのです。
このように、どこから見ても旅行積立を利用するメリットは無さそうです。
利用するかどうかは個人の自由ですが、少なくとも私にはおすすめできません。
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