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地方債は投資対象としてどうだろう?| 個人向け国債や定期預金との比較

近所のみずほ証券の前を通ったら、横浜市債の募集チラシを見つけました。それによると、5年物で年利が0.400%ということです。ちなみに、課税後の金利も記されていて、0.318%なのだとか。

購入は10万円単位で可能みたいですね。比較的買いやすい債券であることは間違いないでしょう。社債だと個人向けでも100万円単位が多いですから。

格付けはS&Pの格付けて「AA-」になっていますから、これも悪くありません。

さて、このようなチラシを見たときに、有利な投資かどうかを考えるのは勉強になるはずです。この債券は投資するに値するのでしょうか?ちょっと考えてみましょう。

個人向け国債5年物と個人向け国債10年物と比較しよう

まず類似の商品である、個人向け国債と比較してみるのが一番妥当でしょう。

まず、5年物の個人向け国債から行きましょう。

これを書いている時点での、直近の5年もの個人向け国債の年利は0.06%です。ということは、5年もの個人向け国債と比べると大幅に金利は良いようです。

これだったら、迷わず横浜市債を選びます。

次に、10年物の個人向け国債ですが、直近の利率は年0.42%です。ということは、10年物個人向け国債の方が横浜市債より若干良いわけですね。

ちょっと注意が必要なのは、10年物の個人向け国債は変動金利だという点です。これから長期金利が上がると思えば、利回りはさらによくなります。長期金利が下がると思えば逆の結果になるわけですね。つまり相場観によっても、購入するかどうかも違ってきます。

また、10年物の個人向け国債は1年以上経てば元本価格で買い取ってもらうことが出来ます。しかしこの場合、過去1年分の税引き後の利息が手数料として取られます。この点も注意が必要です。

以上の点を考えると、今後の長期金利変動がなければ、5年もの横浜市債の方が10年物の個人向け国債よりも若干有利ということになります。ただ、換金性などは10年物の個人向け国債の方が良いでしょう。

やっぱり10年物の個人向け国債の方が使い勝手がよさそうですね

さて、これらの条件をもとに考えてみると、やっぱり10年物の個人向け国債を選ぶのが妥当な気がします。

まず、上にも書きましたが、個人向け国債は基本的には元本価格で途中解約が出来ます。ですから非常に柔軟性が高いのです。

横浜市債も途中で売却は出来ますが、市場価格にゆだねないといけません。市場金利が上がっている局面だと、大幅に元本割れなんてことも起こります。

また、10年物の個人向け国債なら投資期間が6年とか7年程度の中途半端な場合も対応しやすいというのもうれしい点でしょう。5年物の債券で運用しようと思うと、1年とか2年は違う商品で運用しないといけないですから。

さらに、現政権のインフレ政策がうまく行けば、長期金利が上がることが予想されます。となると、5年も0.4%で寝かしておかないといけない横浜市債はちょっと不安です。逆に変動金利型である10年物の個人向け国債の方が安心なわけです。

以上のような要素を勘案すると、現在利回りで計算したトータルのリターンが小さくても、10年物の個人向け国債の方が良いだろうと思うわけです。

ああ、もう一つありました。横浜市債よりも国債の方がデフォルトリスクも小さいというのも付け加えておきましょう。

金利の高い定期預金という手もある

投資する金額が1,000万円以下なら、金利の高いネット銀行の定期を利用するという手もあります。

例えば、住信SBIネット銀行の場合、これを書いている時点の5年物の定期預金の金利が0.30%から0.32%です。幅があるのは預け入れ額によって金利に差が出るためですね。

これを見て分かるように、住信SBIネット銀行の5年もの定期でも、金利面で横浜市債より大きく劣るというわけではなさそうです。

定期預金のメリットは、始めたい時にすぐに始められるということでしょう。債券の場合だと、タイミングを選びますからね。その意味で、定期預金は利便性が高いといえそうです。

また、ペイオフという元本保証の仕組みがあるのもうれしいですね。これがあるために、横浜市債と比べると、安全性が高いと言えます。

こうして考えると、手軽というかという意味では、定期預金も悪くない選択肢ですね。馴染みがある商品ですし。

ただ、店舗型の銀行だと金利が1桁小さいです。住信SBIネット銀行のような、金利が高い所を選ぶのは必須です。

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