過去の例を見る限り、経済と言うのはインフレになるものです。
ただ最近の日本では、デフレが続くと言う明らかに異状な状態でした。ですから、本来はインフレになるものと言う事を言ってもあまり信じられない状態でしたけどね。
ところがアベノミクスの効果が出始め、消費者物価指数はコアコア指数もプラスに転じました。1 この状況を考えると、私達もインフレに対して無頓着ではいけないと言うことでしょう。
インフレになると預貯金が目減りする
インフレと言うのは物価の上昇です。物の値段が上がると言うことですね。これは逆に言うと、お金の価値が下がるとも言えます。
現在は預金の金利がゼロに近い状況です。ということは、こんな状況でインフレになったら、預金の実質的な価値が目減りしてしまうということです。
インフレが現実的になった今、預貯金だけの運用で良いのかと言う事を考え直さないといけません。
比較的リスクが小さいインフレ対策になる金融商品
ただ、これまで銀行預金で運用してきた人に、いきなりリスクを取ってインフレ対策をしろといっても、難しい点があります。一般的に、インフレ対策に向いているとされているのは、株式や不動産などのハイリスクな商品だからです。
ただ、リスクがあまり大きく無いインフレ対策の方法が存在しないわけではありません。その一つが、物価連動国債という国債で運用する方法です。
この債券は期待インフレ率に応じて、リターンが変わるタイプの債券です。すごく単純に言うと、インフレになったら、その分だけリターンが大きくなるのです。
ちょっと他の国債と違うのが、元本保証ではないという点です。物価連動なので、デフレが続けば、償還まで保有しても元本を割り込む可能性があるのです。
ただ、それでも、株式や不動産を買うよりは、ずっと小さいリスクなのはまちがいありません。
個人は買えない
残念なことに、物価連動国債は現時点では個人が買うことは出来ません。そこで、投資信託などを利用して投資する必要があります。
ただ、そうなると、手数料が高くつきすぎるというデメリットがあるんですよね。
例えば、みずほ投資信託投資顧問の「MHAM物価連動国債ファンド」という投資信託は、販売手数料が最大1%(税抜き)、信託報酬が現状だと年0.4%(税抜き)かかります。
この手数料を払っても、投資するかは、ちょっと判断が難しいところです。ただ、リスクを小さくインフレ対策をしようと思った場合、現状ではこの方法がベストのような気はします。他の商品だと、リスクが大きくなりすぎてしまうのです。
本当は、手数料が安いETF 等が発売されると良いのですけどね。あるいは、物価連動の個人向け国債が発売されるとか。
ちなみに、投資信託を取り扱う大手のネット証券では、大体取り扱いがあるのかな。ざっと見たところ、「SBI証券」「カブドットコム証券」「マネックス証券」「楽天証券」などで購入可能です。
ここにきて売れている模様
ちなみに、「MHAM物価連動国債ファンド」ですが、ここにきて売れている模様です。純資産残高がかなり増えています。
インフレは怖いけど、株や不動産のようなリスクが大きい商品は買いたくないという人が多いのでしょうね。わかる気がします。
- 総務省統計局が毎月発表している消費者物価指数のうち、「総合」指数、「生鮮食品を除く総合」指数(コア指数)に対し、米国等で重視される指標に準じて発表している「食料(酒類を除く)及びエネルギーを除く総合」のこと。米国型コア指数ともいう。(デジタル大辞泉) [↩]
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