国債と定期預金って何が違うのでしょうか。このページではちょっと基本に立ち返って情報を整理しなおしてみましょう。
ある程度金融の知識がある人なら、国債と定期預金の違いなんて考えるだけでも馬鹿馬鹿しいと思ってしまうでしょう。でも、その違いが良く分からないと言う人だって、少なくないと思うんですよね。
何となく違うのは分かるけど、具体的にどう違うのかはわからないという程度の認識の人だって多いと思うのです。少なくとも、私自身の肌感覚としては。
基本は大事ですから、まずここから確認してみましょう。
Contents
誰が誰にお金を貸しているかが大事
この手の問題を考えるときに大事なのは、誰が誰にお金を貸しているかです。細かい部分には目をつむって、借り手が誰で貸し手が誰なのかを考えてみることにしましょう。
銀行預金は銀行の預金者に対する借金
まず銀行預金というのは、銀行が預金者にお金を借りると言うことです。私達の立場からすると、銀行にお金を貸していることになります。
銀行は私達から借りたお金を元に、自分達のビジネスを行うわけです。つまり、銀行というのは、構造的に借金まみれの企業だとも言えます。
実際、自己資本比率といわれる財務の健全性を示す指標があるのですが、銀行の自己資本比率はとても低くなっています。他の業種なら大問題になるほどの数字です。
国債は国の借金
国債と言うのは、国が発行する債券のことを言います。債券というのは、要するに、借用証書のことだと理解しておけばいいでしょう。国がお金を貸したときの借用証書が国債ということですね。1
要するに、国債を発行すると言うことは、国が誰かからお金を借りると言うことですね。それでは誰がお金を貸しているかというと、主に銀行や生保会社などの金融機関です。年金基金なんかも国債の買い手ですね。また、私達のような個人も、国債を買っています。
つまり、国債という商品においては、お金を借りているのが国です。そして、お金を貸しているのが、金融機関などの機関投資家を中心とした様々な人たちです。
銀行預金は何に使われる?
ところで、銀行預金として銀行が集めたお金は、その後どうなるのでしょうか。実は、預金者から集められたお金は、国債の購入に回ることも多いようです。
以前は預金として集めたお金は、企業などの貸出にまわっていました。あるいは、住宅ローンとして個人に貸し出されていました。
もちろん今でもそういった貸出もあるのです。しかし、景気が悪くなってからは、国債での運用が増えています。
私たちが直接国債を買った方が有利なんじゃないのか?
でもこれって、何か変だと思いませんか。
銀行が国債を買うお金はどこから来ているかというと、結局の所、私達の預金からです。つまり私達は、銀行が国債を買うお金を貸しているに過ぎないのです。
こんなことをするくらいなら、自分自身で国債を買ってもいいはずですよね。どう考えたって、定期預金にするくらいなら同じ期間の国債を買うというのが、論理的に自然な帰結です。
国債を買うのは難しくない
ちなみに、私達個人が国債を買うのは難しいことではありません。特に何の資格も必要ないのです。金額的にも、多くの国債は5万円から購入することが出来ます。
国債というと、何となく難しそうなイメージを持っている人もいるのではないかと思います。しかし、全くそんなことは無いのです。
ちなみに、個人向け国債という個人投資家向けの国債がありますが、私たちが買えるのは個人向け国債に限りません。このことは、ぜひとも知っておいた方が良いでしょう。
時々、個人は個人向け国債しか買えないと勘違いしている人もいるようですからね。特に断りがない限り、個人向けでない一般の利付国債なども購入できます。
- 債券は厳密に言うと借用証書ではありません。ただ、直感的には借用証書だと理解しておくのが簡単でしょう。中には原理主義のような人がいて、そういう人達は借用証書と書くのを快く思わないようです。 [↩]
スポンサードリンク
貯蓄用の口座には住信SBIネット銀行がおすすめ
貯蓄を始めるには、専用口座を持つのが一番です。しかも、自動的に積立てることが出来るようにしておくと、成功の確率が高まります。
貯蓄のための機能が充実したのが、住信SBIネット銀行です。貯蓄目的別のミニ口座を持てるほか、他行から定期的に引き落とすして積立てることも出来ます。

スポンサードリンク





関連した記事を読む
- 定期預金にするくらいなら国債を買ったほうが良いんじゃないの?
- 国債で運用しないと収益が確保できない銀行に存在価値はあるのか?
- 銀行の仕事は預金を集めてお金を貸すこと| 資産運用が仕事になっている銀行も
- 途中で現金化したときに元本割れの可能性があるかどうかが国債と定期預金の違い
- 貯蓄したお金を置いておくには個人向け国債という手もある