このエントリーをはてなブックマークに追加このエントリをつぶやくシェア

ゼロクーポンってなに?割引債のことなの?

債券についてのサイトを見ていると、時々ゼロクーポンという単語を見かけることがあります。このゼロクーポというのは、一体何なのでしょうか。

ゼロクーポンって何だ?

SBI証券の外債のページを見ていたら、「ゼロクーポン」という言葉が出てきました。具体的には、次のような感じです。

153

この「ゼロクーポン」という言葉は何なのでしょうか。割引債と同じものなのでしょうか。ちょっと確認してみましょう。

債券には割引債と利付債がある

以前ご紹介したように、債券には利付債と割引債という分類の仕方があります。

利付債とは

まず、利付債と言うのは、定期的に利息が払われるタイプの債券のことを言います。銀行預金などと同じように利息がつくイメージですね。

そして、債券の利子のことをクーポンと言います。ここに出てきた「クーポ」という単語、「ゼロクーポン」となにか関係がありそうですね。

クーポンって何だ?

ちなみに大辞泉では、「クーポン」は次のように説明されています。

債券の利札。また、そこに表示された利息のこと。

以前は、債券の利息は、債券の本体から利札という小片を切り離して受け取るという方法を取っていました。これがクーポンの本来の意味です。ちなみに、フランス語で、coupon と綴ります。

私たちが日常的に使うクーポン券も、債券の利札が起源です。転じて切り離して使う券全般の事を、クーポン券というようになっています。ファストフードの割引券などが思い浮かびますね。

まあ、最近では、債券は電子化されてしまっているので、本来の形のクーポンを見ることはあまりありませんけどね。起源を遡ると、クーポというのは債券の利札です。

割引債とは

クーポンの話は一旦置いておいて、もう一方の割引債について見てみましょう。

割引債というのは、償還のときの金額よりも低い価格で発行される債券のことを言います。その代わり割引債では利子はありません。

つまり、発行のときの金額と償還のときの金額の差額分が儲かるわけです。ちなみに、償還というのは、債券を発行して借りたお金を投資家に返すことですね。

例えば、割引債の場合、額面金額が100円の債券を90円で発行したりします。そうすると、投資家は90円で債券を買って、償還のときに100円が戻ってきます。つまり、差額の10円が投資家の利益になるわけです。

債券の場合は、利付債が多いのですが、割引債も少なからず発行されています。一部の国債も、割引債として発行されています。

要するにゼロクーポンとは割引債のこと

上に書いたように、債券で「クーポン」と言うのは、利息のことをさします。「ゼロクーポン」というのは、利息がゼロということでしょう。いわゆる、年○%というような形での、利息はつかないと言う意味ですよね。

ですから、「ゼロクーポン」という表現を見ると、割引債だと推測できるわけです。いわゆる利息がつかないかわりに、発行した時の金額と償還する時の金額に差をつけるわけです。

実際、日興証券の用語集で確認してみたところ、ゼロクーポンと言うのは割引債をさすのだそうです。ただ、海外の割引債のことを特にゼロクーポンと呼ぶようですね。完全にイコールとは言えないようです。

税金の扱いが異なる異なるようです

ちょっと気になったのが、用語集の次の部分です。

税金の取り扱いが異なり、償還差益(購入価格と額面金額の差額)は、国内が18%源泉分離課税であるのに対し、ゼロ・クーポン債は雑所得として総合課税の対象になります。また、売買益は、国内が非課税であるのに対し、ゼロ・クーポン債は総合課税扱いの譲渡所得になります。

同じ割引債でも、税制上の取り扱いが違うのですね。外債の場合は為替変動があるので、こういった扱いになるのでしょう。

どちらが有利かは一概に言えませんが、給与所得者1 の場合雑所得の方が有利に働く可能性が大きそうです。なぜかと言うと、20万円までの利益なら、給与所得者は確定申告が不要だからです。

ですから、どちらかを選べるような状況であれば、ゼロクーポンの債券(割引債)を選ぶと良さそうです。該当しそうな人は、タックスアンサーなどで確認してみてください。

もっとも、このご時世では、債券の利息にかかる税金なんて、大した額にはならないでしょうけどね。個人投資家の場合は、調べる手間のほうがコストとして大きいかもしれません。


  1. 要するにサラリーマンのことです []

スポンサードリンク

貯蓄用の口座には住信SBIネット銀行がおすすめ

貯蓄を始めるには、専用口座を持つのが一番です。しかも、自動的に積立てることが出来るようにしておくと、成功の確率が高まります。

貯蓄のための機能が充実したのが、住信SBIネット銀行です。貯蓄目的別のミニ口座を持てるほか、他行から定期的に引き落とすして積立てることも出来ます。

スポンサードリンク


このエントリーをはてなブックマークに追加このエントリをLivedoor Clipに追加このエントリをYahoo!ブックマークに追加このエントリをBuzzurl(バザール)に追加このエントリをつぶやくシェア

関連した記事を読む


コメントは受け付けていません。