前のページで、債券には応募者利回り、最終利回り、所有期間利回りの3つがあることをご紹介しました。実はこれ以外にも、直接利回りと呼ばれる利回りが存在します。
直接利回りとは何かを簡単に言うと、債券の購入価格に対する利息の割合を示したものです。例えば、額面100円あたり97円である債券を買ったとします。そして、この債券の表面利回りが2%だったとしましょう。ということは、97円の投資に対して、毎年2円の利息がつくことになります。
この場合の直接利回りは、次のように計算できます。
2 ÷ 97 × 100 ≒ 2.062(%)
投資額に対する利息の割合を計算しているだけなので、直感的にわかりやすいですね。
注意して使う必要があります
直接利回りは直感的でわかりやすいのですが、ちょっと問題もあります。債券を購入した額と売却した額の差額を考慮に入れていないので、いくら直接利回りがよくても実際はそれほど有利でないケースが存在するのです。
例えば、年利10%という表面利率の夢のような債券があったとします。この債券を額面100円あたり107円で購入することが出来たとしましょう。そうすると、この債券の直接利回りは年9.34%ということになります。これだけ見るとすごいですよね。
しかし、この債券はあと1年で償還されるとしましょう。そうすると、額面100円あたり107円で買った債券を100円で買い戻されるわけですから、7円の損失が出るのです。ということは、額面100円あたりの利益は3円ということになり、この債券の本当の利回り(最終利回り)は、2.80%となるわけです。
直接利回りで計算した9.34%と比べると、だいぶ小さいですよね。直接利回りを使う場合は、こういうケースに注意する必要があるわけです。
もちろん、こういう問題点がある事を理解した上で使えば、便利な方法だとは思います。
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