私たちにとって銀行は、お金を預けるところです。時間が経つと少ないながら利息がつき、それを返してくれます。また銀行の口座は、公共料金の引き落としや振込みなどにも使えます。
でも、やっているのがこれだけだと、銀行は儲からないですよね。銀行にとっての売り上げになるのは、諸々の手数料だけですから。それだけでは十分に稼ぐことは出来ません。
それでは、どうやって銀行は稼いでいるのでしょうか。基本的なことですが、大事なことなので、確認しておきましょう。
預かった預金を使って稼いでいる
銀行は不特性多数の人から預金としてお金を集めています。その集めたお金を使って稼いでいます。
不特定多数の人から集めたお金は、最終的に少し増えて預金者に返されます。しかも、それだけでなく、行員への給与もはらっていますし、多くの銀行は利益を上げています。
ということは銀行は、預かったお金を増やし、預金の利息や自分たちの経費の支払いにあてているということです。
銀行が集めたお金は別の人に貸し出される
銀行が集めたお金は、企業や個人に貸し出される事が多いです。貸したお金には利息がつきますから、利息を取って儲けているのです。
当然ですが、銀行が貸し出す金利は、預金者に払う金利よりも大きくなっています。そうしないと利益が出ませんから、当然ですよね。
つまり、私たちの預金は、銀行を通して誰かに貸し出されるのです。こういう仕組みを間接金融と言います。誰かが出したお金が、銀行を通して間接的にお金が必要な人に渡るので、間接金融というわけです。
これに対して、お金を出す人からお金が必要な人に直接お金を渡る仕組みを直接金融といいます。株式や債券がそうですね。株式や債券は証券会社などが仲介してはいますが、取引の仲介をしているだけです。基本的には、投資家が出したお金が、直接株式や債券を発行した企業などにわたっています。
最近は投資に回すお金が多い
銀行の本来業務は、上に書いた間接金融です。しかし最近は貸し手が見つからず、余ったお金を投資に回したりしています。具体的には、債券、特に国債を買っていることが増えているようです。
つまり最近の銀行は、預金を預り、それを使って国債を買っているわけです。でもこれって、ちょっと違和感を感じますよね。
国債は私たち庶民でも、基本的には金融機関と同じ条件で買えるものです。だとしたら、自分自身で国債を買った方が良いと思いませんか?
特に最近は、個人投資家に有利な個人向け国債という商品があります。銀行預金を使うくらいなら、個人向け国債を使えばいいんですよね。
ですから、銀行預金としてまとまったお金を持っている人は、国債の購入を考えてもいいはずなのでう。
実際の例を見てみましょう
それでは、貸し出しと投資がどうなっているのか、実際の例をみてみましょう。2014年の静岡銀行の連結中間決算の例です。
まず資産の部には、有価証券と貸出金が次のように計上されています。
有価証券:2,152,996(百万円)
貸出金:7,117,519(百万円)
約7.1兆円を貸し出し、有価証券に約2.2兆円投資しているという感じでしょうか。有価証券の大半は国債だと思われます。
これに対して負債の部には、預金が計上されています。
預金:8,743,398(百万円)
銀行預金というのは、銀行にとっては、預金者からお金を借りているという扱いになります。ですから、負債に計上されるわけですね。金額は約8.7兆円です。
こうしてみると、まだ静岡銀行は投資にまわしている割合はそれほど多くないようですね。しかし、他の銀行ではさらに投資の比率が高いところもあるようです。
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