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FP2級とFP3級には得点しやすい分野がある

FP2級と3級は、6つの分野に別れています。その中には、少しの勉強で得点が取れる分野と、かなり勉強が必要な分野があるようです。

FP技能検定では何を問われる?

FP2級と3級の学科試験では、どんな事柄が出題されるのでしょうか。試験対策をする上では、これを知っておくのは重要ですね。

実は、FP技能検定の出題範囲は、あらかじめ決められています。詳細に書かれたドキュメントもあります。

このページでは、FP2級と3級の試験範囲がどうなっているのか、簡単に確認して見ましょう。更に細かい部分が知りたい場合は、日本FP協会か金融財政事情研究会のサイトをチェックしてください。

試験範囲はどのように決まっている

それでは、FP技能検定の試験範囲がどのように決められているのか、チェックしてみましょう。

大きく6つの分野

まず、2級も3級も、学科試験は次のような範囲から出題されます。

  • A ライフプランニングと資金計画
  • B リスク管理
  • C 金融資産運用
  • D タックスプランニング
  • E 不動産
  • F 相続・事業承継

学科試験では、この6つの範囲から均等に出題されます。例えば2級なら、この6つそれぞれで10問ずつの問題が出題されています。どの分野の問題が多いという事はありません。

ここで示した6つは、あくまで大きな分類です。便宜的に大項目と呼んでおきましょう。

大項目の内容は、さらに細かく別れている

この大項目から、更に細かく試験範囲が設定されています。例えばFP2級の「C 金融資産運用」は、さらに次の12の小項目に分けることができます。

  1. マーケット環境の理解
  2. 預貯金・金融類似商品等
  3. 投資信託
  4. 債券投資
  5. 株式投資
  6. 外貨建商品
  7. 保険商品
  8. 金融派生商品
  9. ポートフォリオ運用
  10. 金融商品と税金
  11. セーフティネット
  12. 関連法規
  13. 金融資産運用の最新の動向

金融資産運用に関しては、これだけの事柄が出題される可能性があるということです。逆に言うと、ここに書かれていないことは出題されません。

そしてこの小項目の中で問われる事項も、かなり細かく指定されています。1

大きく6つに分類できることは覚えて置こう

ダラダラと引用して来ましたが、何を言いたいかというと、FP2級と3級では、このように、出題範囲はかなり明確に決まっているのです。そして、大項目の6つは完全に均等に扱われています。各大項目から出題される問題数が全く同じなのです。

細かい分類を知る必要はありませんが、こういう分類があることと、各大分類で出題数が同じということは覚えておきましょう。

試験対策では、これが非常に重要です。

6つの大項目には、易しいものと難しいものがある

このように、大きく6つの項目に別れていると、すべての大項目の問題レベルを均一にすることは難しくなります。得点しやすい項目と、難問が多い項目が出てきてしまうのです。

FP2級にしても3級にしても、全部で6割が正解できれば勝ちというルールです。ということは、すべての大項目で6割以上を目指す必要はありません。

6つの大項目の中から得点しやすいものを選び、そこを重点的に勉強した方が効率的でしょう。易しいところは8割正解し、苦手なところは4割の正解で良いわけです。

もちろん、全範囲の基本事項をしっかり勉強するのは大事ですよ。それぞれの大項目の問題の中には、絶対に正解して置きたい易しい問題もあります。そういうのを取りこぼすのは賢いやり方ではありません。

ただ、すべての範囲を全く同じウェートで勉強するのも正しいとは思えないわけです。すべての大項目で基本問題は解けるようになった上で、得意な分野を作っておくという感じで行くのが正しいでしょう。

各大分類の特徴は

それでは、各大分類ごとに学習が得点につながりやすい分野と繋がりにくい分野をみてみましょう。

A ライフプランニングと資金計画

ライフプランニングと資金計画は、かなり対策が難しい範囲です。何が難しいかというと、学習する範囲がとんでもなく広いのです。

例えば2018年5月の試験を見てみると、次のようなキーワードを拾うことができます。

税理士資格
弁護士資格
社会保険労務士資格
公的介護保険
雇用保険
公的年金
確定拠出年金
住宅ローン
教育ローン
貸借対照表

これを見るだけで、学習する範囲の広さがわかるでしょう。短時間の勉強で、この範囲をすべて網羅するのは、どう考えたって不可能ですよね。

全部勉強することは諦めて、ポイントを絞って基礎的な問題には確実に答えられるようになることが肝心でしょう。特に、実技試験でも絡んでくることが多い公的年金だけはちゃんとやっておいた方がいいでしょうね。

まあ、勉強効率が悪い部分です。

B リスク管理

リスク管理は保険に関する出題がされます。学科試験だと、生命保険と損害保険が半々という感じですね。

この範囲からは、かなり細かい問題が出題されます。保険に自信がある人でも、全問正解は難しいはずです。

FP2級や3級を目指している人の場合、保険業界で働いている人も多いはずです。そういう人に簡単に解かれる問題ばかりでは試験として成立しませんからね。かなりの難問が混じっているのでしょう。

保険に興味を持ち、この範囲を集中的に勉強したいという人もいるでしょう。ただ、勉強しても得点に繋がりづらいという意味では、あまりおすすめはできません。

もっとも、範囲が狭いという意味では、「A ライフプランニングと資金計画」と比べれば、遥かに勉強はしやすいですけどね。

C 金融資産運用

金融資産運用は、簡単に言うと、金融商品の特徴について問う問題が中心です。FP技能検定というと、この金融資産運用の範囲を思い浮かべる人が最も多いのではないでしょうか。

ただ、この大項目は、とても勉強することが多いのです。かなり細かい知識を問う問題も多いです。

おそらく、この分野に関してはかなり勉強をしている人が多いのでしょう。易しい問題だけだと差がつかないのでしょうね。

これは逆に言うと、この分野に深入りしてはいけないということです。重要な分野なので捨ててしまうわけには行きませんが、基礎知識くらいでやめておくというのがポイントになるでしょう。

ということで、ここまでの3つを難しい順に並べると、次のような感じになります。

A ライフプランニングと資金計画、C 金融資産運用、B リスク管理

D タックスプランニング

タックスプランニングでは、すごく雑な言い方をしてしまうと、所得税の税額の求め方に関する知識を問う問題が出題されます。消費税や法人税の知識も問われますが、中心となるのは所得税です。

出題される内容は限定的なので、対策がたてやすい分野と言っていいでしょう。しっかり勉強すれば、得点源にできると思います。

厳密に言うと、所得税以外の知識を問う問題もでますし、所得税に関する問題でもFP技能士レベルでは難しい問題が出たりもするんですけどね。そういう問題は、無視をしても良いはずです。確実に基礎知識を勉強するだけで、ある程度の得点は稼げます。

「リスク管理」や「金融資産運用」などと比べると、細かい問題は出題されにくい印象です。金融機関の職員の業務であるこの2つの分野と比べると関連は薄いので、多少易しめにしているのでしょう。

それでも、慣れていない人には最初は難しいと感じるかもしれませんが。苦手意識を持たずにしっかり対策することが重要です。やれば確実に得点を取れるようになります。

ということで、ここまでの4つを難しい順に並べると、次のような感じになります。

A ライフプランニングと資金計画、C 金融資産運用、B リスク管理、D タックスプランニング

E 不動産

不動産の分野も、タックスプランニング同様、比較的やさしい問題が出題されるようです。金融や保険とは直接関係が薄い分野だからなのでしょうね。特に、生命保険関連の仕事をしている人からすると、完全に門外漢でしょう。

ただ、タックスプランニングと比べると、若干学習する範囲が広い感じはします。結果的に覚えることが多いので、タックスプランニングよりは対策が大変かもしれません。

タックスプランニングの場合は所得税が軸になりますが、不動産の場合は軸になるような項目がありません。その分勉強する箇所を絞りづらく、勉強が大変になるのかもしれません。

まあ、それでも、比較的優先順位は高めの範囲でしょう。

ということで、ここまでの5つを難しい順に並べると、次のような感じになります。

A ライフプランニングと資金計画、C 金融資産運用、B リスク管理、E 不動産、D タックスプランニング

  • F 相続・事業承継
  • 相続・事業承継の分野は、学科試験において最も得点がしやすい分野です。

    まず、タックスプランニングと同様、出題される範囲が限定的です。そして、不動産と同様、受験者に門外漢が多いので、難しい問題は出しにくいのでしょう。

    つまり、学習する範囲が狭くて問題がやさしいわけです。ちゃんと勉強しさえすれば、かなり多くの問題で正解できるでしょう。

    とにかく、この分野は確実に得点ができるようになっておくと、試験対策自体が楽になります。

    ということで、FP技能検定学科試験の大項目を難しい順に並べると、次のような感じになります。

    A ライフプランニングと資金計画、C 金融資産運用、B リスク管理、E 不動産、D タックスプランニング、F 相続・事業承継

    学習する順番は

    上に書いたような特徴があることを考えると、FP2級と3級の学習は、「相続・事業承継」からから戻っていくような手順が良いのではないかと思います。勉強していれば確実に正解できる箇所の勉強時間をしっかり確保するわけですね。

    基本的に各大項目は独立しているので、教科書の最初から勉強する必要はありません。基本的には「相続・事業承継 → 不動産 → タックスプランニング → …」というふうにさかのぼって行くことができるわけです。

    はっきり言って、「ライフプランニングと資金計画」に時間を取られてしまうと泥沼ですからね。完璧に準備をしようと思うと、この分野だけで準備が終わってしまいます。ですから、どういう手順でやるにしても、勉強しても得点が伸びない分野は、力を入れすぎるべきではありません。

    逆に言うと、「相続・事業承継」から始めた結果「ライフプランニングと資金計画」の学習時間が多少短くなっても、大きな問題はないのです。


    1. 例えば、投資信託だと、次のような事が書かれています。

      1. 投資信託の仕組みと特徴に関し、次に掲げる事項について一般的な知識を有すること
      (1) 投資信託の仕組み
      (2) 購入時手数料、運用管理費用と信託財産留保額
      (3) 公募投資信託と私募投資信託
      (4) 公社債投資信託と株式投資信託
      (5) 単位型投資信託と追加型投資信託
      (6) 会社型投資信託と契約型投資信託
      (7) 主要な投資信託商品の特徴
      (8) 上場投資信託の特徴
      (9) 投資信託のメリットとリスク
      2. 投資信託の分類方法に関し、次に掲げる事項について一般的な知識を有すること
      (1) 投資対象による分類
      (2) 運用スタイルによる分類
      (3) 運用目的による分類
      3. 特殊なファンドの仕組みと特徴に関し、次に掲げる事項について一般的な知識を有すること
      (1) 外国投資信託
      (2) 代替投資
        イ プライベート・エクイティ・ファンド、ロ 商品ファンド、ハ その他の代替投資
      (3) 投資信託の類似商品
      4. 投資信託のディスクロージャー等に関し、次に掲げる事項について一般的な知識を有すること
      (1) 購入、換金、分配時点での注意事項
      (2) 投資信託の外部評価機関
      (3) 目論見書、運用報告書の見方
      5. 投資信託のパフォーマンス測定について概略の知識を有すること

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