このエントリーをはてなブックマークに追加このエントリをつぶやくシェア

【元本保証の金融商品】低金利・ゼロ金利の時代に買ってはいけないのは?おすすめは?

低金利(含むゼロ金利)のときにも、固定金利の金融商品を買う人はいるようです。例えば、定期預金や国債(一部除く)などが該当するでしょうか。

しかし固定金利の金融商品は低金利のときには賢い選択とは言えません。なぜなら、環境が変化したときに対応出来ないからです。

それでは、元本保証の金融商品では、どんなものを買うのが良いのでしょうか。いくつか検討してみましょう。

低金利・ゼロ金利時代の 元本保証の金融商品

固定金利の金融商品は駄目

低金利のとき、特にゼロ金利の時には、避けたほうが良い金融商品があります。それは、固定金利の金融商品です。

どんな商品かと言うと、定期預金や債券の多くが該当します。債券の中では具体的に、個人向け社債や「3年固定」「5年固定」の個人向け国債などがそうですね。

また、厳密に言うと固定金利の金融商品では有りませんが、養老保険、学資保険、終身保険などの保険も、同じ理由で避けたほうが商品です。これらの保険は、予定利率という事前に決めた金利で制度設計されるので、固定金利の金融商品と同じデメリットが有るのです。

これらの商品の特徴は、運用期間が決まっていることです。そして、満期が来る前に解約すると、相応のペナルティがあります。

上に挙げた中では、終身保険だけは決められた期間がありません。それでも、被保険者が亡くなる前に解約すると、ある程度のペナルティが有るという点は同じです。

金利や物価が上がったときに対応できない

これらの金融商品がなぜ良くないかと言うと、物価が上がったときや金利が上がったときに全く対応が出来ないからです。不利なことを承知の上で所有し続けるか、ペナルティを払って売却するしかありません。環境の変化に対応できないわけです。

一時払いの養老保険を例に考えてみよう

これらの金融商品がどの程度そんなのか、ちょっと考えてみましょう。

具体的には、保険期間20年の一時払いの養老保険を例にとります。この保険を契約をした後に、10年もの国債の金利が0%から3%になったとしましょう。金利が大幅に上昇したというケースですね。

契約時点の国債の金利がゼロですから、養老保険の予定利率もかなり低いはずです。そして、契約の後に市場の金利が上がっても、養老保険の金利(予定利率)は低いままということになります。

これは明らかに不利な状態ですよね。というのも、金利上昇後に契約すれば、同じ養老保険でもより高い金利での契約が出来たからです。

解約したくても解約できない

こんな不利な状態を放置しておくわけにはいきません。可能であればすぐにでも解約して、違う金融商品に乗り換えるべきでしょう。

でも、一時払い養老保険の場合はそうはいかないのです。なぜかというと、短い期間で解約すると、解約返戻金が保険料よりも小さくなるのです。

解約返戻金というのは、保険を解約すると戻ってくるお金ですね。そして、保険料というのは、保険会社に払い込んだお金のことです。

つまり、短い期間で解約をすると、損をすることになるわけです。しかも、大きく損をする可能性もあります。

これだと、うかつに解約するわけにはいきませんよね。

何年ぐらい経てば保険料以上の解約返戻金が戻ってくるかは、一概に答えることはできません。ただ、最初の数年はこのような状態になるのです。

固定金利の金融商品は同じ問題を抱えている

上に挙げた固定金利の金融商品は、一時払い養老保険以外でも、類似のペナルティがあります。つまり、満期になる前の解約だったり、早期をすると損をする仕組みなのです。

必ずしも元本割れをするというわけではありません。しかし、それなりのペナルティは有ると考えてください。

つまりこれらの商品は、一旦契約してしまうと、解約がなかなかできない仕組みということですね。ということは、金利が低い時期というのは、固定金利で運用するのが不利な時期ということになります。

金利の低い時期は固定金利は避ける

こういう時期には、解約しづらい固定金利の商品は絶対に避けないといけません。どうせ金利がつかないわけですから、銀行の普通預金にでもおいておくほうがまだマシです。

もちろん、リスクを取れる人は、株式や投資信託などで運用することも可能ですけどね。そうでない人は、欲をかいて増やそうなどと思わない方が良いです。リスクが取れないなら、金利が低い時は諦める方がマシだと考えましょう。

率直に言って、固定金利に関するこの大事な点を、理解していない人はかなり多いようです。実際、低金利の時期にもかかわらず、解約しづらい固定金利の金融商品を選んでいる人はかなり多いですから。

こういう商品を選ぶ人は、堅実で安全なつもりで固定金利の金融商品を選んだのでしょう。しかし、実は、堅実でも安全でもない商品を選んでしまっているということです。

金融商品によって解約時のペナルティの大きさは違いますけどね。ただ、利息が小さいのにペナルティが有るという意味で、不利なことは間違いありません。

他の固定金利の金融商品のデメリット

養老保険以外の固定金利の金融商品のデメリットも簡単に確認しておきましょう。それぞれの商品で影響はありますが、その影響の大きさは商品ごとにだいぶ違います。

定期預金

まず、影響が小さいのが定期預金です。定期預金は満期になる前に解約すると、金利を引き下げるというペナルティがあります。

つまり、金利が引き下げられた分だけ損をするわけですね。ただ、金利が下がるだけなので元本割れはありません。

ちなみに、海外の定期預金だと、解約自体が出来ないケースや、元本割れするケースもあります。つまり、日本の定期預金は罰則がゆるいのです。

まあ、その分、金利も低いのですが。

個人向け国債(「固定3年」「固定5年」)

元本割れしないという意味では、個人向け国債(「固定3年」「固定5年」)も元本割れは避けられます。ただ、1年分の金利に相当する金額をペナルティとして払わないといけません。

例えば、購入してから2年して解約する場合、1年分の金利しかもらえないことになるわけです。利息が半分になってしまうわけですね。

また、個人向け国債の場合は、1年間は解約できないというルールもあります。ですから、1年以内に現金化する可能性がある場合も、選んではいけない金融商品です。

その他の債券

次に個人向け社債や国債(個人向けを除く)ですが、これらに関しては元本割れをする可能性が大きいでしょう。なぜかというと、国債の金利が上がると、既発の債券は安くなるからです。

安くなるというのは、市場で売買される債券の価格が下がるということです。満期までもてば、額面の金額が戻ってきます。

市場価格が下がるわけですから、満期前に売ると、高い確率で元本割れをすることになります。それが嫌なら、金利が低いのを我慢して満期まで何年も持ち続けるしかありません。

どちらがマシかはケース・バイ・ケースですが、どちらも損であることに変わりはありません。満期まで持つというのは、より有利な金融商品を買う機会を失うと言う意味で損ですからね。

貯蓄性のある保険

養老保険以外の貯蓄性のある保険も、養老保険と事情は同じです。契約時点の予定利率などにもよりますが、契約して数年程度で解約しようとすると、大きく元本割れすることになるでしょう。

ということは、元本割れを避けるなら、不利なのを承知で何年も持ち続けるしかありません。

ちなみに、変額年金や変額年金保険のような保険は、この限りではありません。固定金利ではありませんから。

ただ、日本では、このタイプの保険を利用している人は多くありません。

元本保証の金融商品で運用する場合は何を使うのか

以上のような理由で、固定金利で長期間運用する金融商品は、金利が低い時期には契約すべきではありません。とは言え、リスクを取らずにできるだけ有利な運用をしたいというニーズは多くの人が持っているでしょう。

個人向け国債(変動10年)がおすすめ

こんなときに便利なのが、個人向け国債でしょう。ただし、変動10年に限ります。

変動10年の個人向け国債は、名前からわかるように、変動金利の金融商品です。ということは、新発の国債の金利が高くなれば、持っている個人向け国債の金利も上がるわけです。

ですから、将来の金利の動向を気にすることなく、安心して持ち続ける事ができます。

そして国債なので、生命保険のような倒産のリスクもありません。また、購入から1年経てば、いつでも解約ができます。

解約の場合は、固定3年や固定5年と同様、1年分の金利というペナルティがありますけどね。固定金利の場合と違って、金利上昇で売却する必要が無いので、あまりデメリットになりません。

個人向け国債がベスト

面倒なら普通預金でも良い

低金利の時期には、変動10年の個人向け国債の金利も低くなります。だとしたら、契約をするのが面倒だと感じる人もいるでしょう。

そういう人は、普通預金にお金を置いておいても良いのでは無いでしょうか。どうせ何かの金融商品を買っても、固定金利だとほとんど増やせませんからね。

ですから、当面は普通預金で、将来的には違う金融商品を買うということでもいいと思います。

ただ、これだと、金利動向をチェックしておかないといけないのが面倒です。だとしたら、変動10年の個人向け国債を買って、10年間放置するほうが楽かもしれません。

まあ、このあたりの判断は、好みもあります。

スポンサードリンク

貯蓄用の口座には住信SBIネット銀行がおすすめ

貯蓄を始めるには、専用口座を持つのが一番です。しかも、自動的に積立てることが出来るようにしておくと、成功の確率が高まります。

貯蓄のための機能が充実したのが、住信SBIネット銀行です。貯蓄目的別のミニ口座を持てるほか、他行から定期的に引き落とすして積立てることも出来ます。

スポンサードリンク


このエントリーをはてなブックマークに追加このエントリをLivedoor Clipに追加このエントリをYahoo!ブックマークに追加このエントリをBuzzurl(バザール)に追加このエントリをつぶやくシェア

関連した記事を読む


コメントは受け付けていません。