生命保険に入っていると、生命保険会社から保険の見直しを提案されることがあります。
「年齢にあわせて見直しをして見ませんか?」という何だかよく分からない提案をされるのです。
彼らは具体的に何をさせたがっているのでしょうか?
保険の外交員は今入っている保険を解約させて、新しい保険に入れたいと考えています。
こういう行為を保険の転換といいます。
生命保険会社は何でこんな提案をするのでしょうか?
人件費を掛けて活動するのですから何らかのうまみがあるはずですよね。
そもそも、保険の転換をしても違う保険に入りなおすだけですから、保険料収入が大きく増えるわけではありません。
生保会社が転換をさせたがる理由は、予定利率の引き下げを狙っているからに他なりません。
予定利率とは
生命保険は、難しい数学を用いて、保険料を保険金の関係を決めています。
そのときに用いるのが予定利率という数字です。
予定利率とは何かというと、あなたから預かった生命保険の保険料を、どの程度増やすかという仮定の数字です。
生命保険会社は、保険料として預かったお金を金融商品を購入して運用します。
そのときに投資がどの程度成功するかを予め見込んでおくわけです。
例えば、予定利率を3%としたら、それ以降は運用するお金は毎年3%ずつ増えていくという仮定の下に計算されるわけです。
予定利率は契約時点の経済状態を元に決定されます。
要するに、予定利率は経済状態によって高いと気も有れば、低いと気もあるのです。
生命保険会社にとって問題なのは、景気が良い時に高い予定利率で契約した保険です。
この保険に対しては、景気が悪くなっても高い予定利率で計算し続けないといけないのです。
そうなると、予定していたほどは運用益が得られないこともあります。
いわゆる逆ザヤの状態です。
こういうことが続くと、保険会社の経営は苦しくなります。
予定利率は一旦決まったら、基本的には引下げることはありません。
制度上は引下げは可能ですが、よほどの事情がない限り、引き下げをすることはないでしょう。
というのも、予定利率を変更するということは、会社の経営状態が悪い事を公表するようなものだからです。
そんな事をすると、保険会社は逆に信用不安を引き起こすと考えられるのです。
予定利率を下げる方法として考え出された転換
予定利率が高いままだと保険会社の経営が悪化する。
しかし、だからといって安易に予定利率を引下げると信用問題に関わります。
そこで考え出された方法が生命保険の転換です。
簡単に言うと、現在の契約を一旦解約させて、予定利率の低い別の保険に入れる事を考えるのです。
こうすることで、予定利率を引下げるのと同じ効果が得られるわけです。
でも、これは私達からすればとんでもないことですよね。
だって、予定利率が下がるということは、保険の条件が悪くなるわけですから。
倫理的に考えても、こんなことが許されるのかなあという思いがします。
私達が取りうる対策としては、予定利率が見直しの前後でどのように変わるのか確認することでしょう。
予定利率が大幅に下がるようでしたら、保険会社は条件の悪い契約を私達に押し付けようとしていることになります。
そもそも、保険会社が転換を言い出しても相手にしないということでもいいかもしれません。
何れにしても保険会社から見直しを言ってきた場合は十分に気をつけましょう。
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