SMBC信託銀行が外貨預金の為替手数料無料キャンペーンをやっているようです。果たしてこのキャンペーン、私達にとってメリットが有るのでしょうか。検証してみましょう。
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様々な通貨の外貨預金が利用できます
お金を貯めるのに使える金融商品としては、外貨預金という選択肢もありますね。以前は外貨預金というと米ドルだけでしたが、最近は様々な通貨の外貨預金の取り扱いがあります。
例えば、次のような通貨の外貨預金があります。
- 米ドル
- ユーロ
- 英ポンド
- 豪ドル
- ニュージーランドドル
- カナダドル
- 南アフリカレアル
- トルコリラ
これでもまだ一部です。本当に種類が増えました。
外貨預金を使ってお金を貯めるのは賢い選択?
さて、このように、外貨預金でお金を貯めることが出来るのは間違いがありません。ただ、外貨預金を使ってお金を貯めるのが賢い選択かというと、またちょっと別の問題です。
結論から先に書いておくと、個人的には、外貨預金というのはあまり使わない方が良い金融商品だと思っています。ちょっと悪質な感じすらする金融商品です。
具体的に外貨預金の何がダメなのか、簡単に見ておきましょう。ダメなポイントが分かりやすいので、特にダメだと思われるメガバンクのみずほ銀行を例に考えてみることにします。
あ、みずほ銀行がメガバンクの中で特にダメという意味では無いですよ。メガバンクはそろってダメで、その中でたまたまみずほを例にとるというだけです。
手数料が高すぎます
まず、為替の手数料が高すぎます。みずほ銀行のホームページに次のような記述があります。
円を外貨にする際(預入時)および外貨を円にする際(引出時)は手数料(1米ドルあたり1円、(略))を含んだ為替相場である当行所定のTTSレート(預入時)、TTBレート(引出時)をそれぞれ適用します。
つまり、外貨預金のために円をドルに替えると、1米ドルあたり1円かかると言っています。そして、最終的にはドルを円にしますから、そこでもう1円かかります。つまり、1ドルあたりの外貨預金に2円の手数料がかかるわけです。
これを書いているタイミングでは、1米ドルは113円程度のレートです。つまり、為替の手数料だけで2%近くも取られるという事になります。これがユーロだったり英ポンドだったりすると、さらに高くなります。
はっきり言って、始める前から負け戦ですよ。こんな手数料で投資をしたら。
外貨建てMMFと比較しても低い金利
問題の2つ目は、金利が低すぎるという点です。みずほ銀行の米ドルの外貨預金の金利は、これを書いてる時点では年0.350%です。
この数字だけを見ても分からないので、比較のために、野村證券の外貨建てMMFの金利を見てみましょう。外貨建てMMFというのは、証券会社における外貨普通預金のような金融商品です。
さて、野村証券のサイトをチェックすると、年0.883%とあります。つまり、みずほ銀行と野村証券で、0.5%以上金利が違うわけです。
これだけでも驚きなのですが、実はさらにビックリすることがあります。みずほ銀行の米ドルの外貨定期預金(1年)の金利が0.580%しかないのです。
つまり、みずほ銀行の外貨定期預金は、普通預金に相当する野村證券の外貨建てMMF に負けているのです。常識的には、考えられない事が起こっているわけですね。
しかも、日本円の定期預金なら、解約したいときにはいつでも解約できますよね。ですから、定期預金の金利が多少低くても、そんなに騒ぐ人はいません。でも、外貨預金の場合は途中で解約できないのです。次のような記述がサイトに載っています。
外貨預金(本邦通貨以外の外国通貨建ての預金)のうち、あらかじめ預金の期間を定め、原則としてその期間中は払戻の要求に応じないことを条件としている預金です。
解約できない上に金利が低いなんて、はっきり言って欠陥商品ですよ。こんなもの買いますかって話になるわけです。
メガバンクは特にひどいが
ここまで書いてきたように、みずほの外貨預金はかなり酷い商品です。預金者をカモにしてやろうというのが見え見えで、気分が悪くなります。
まあ、ここまで酷いのはメガバンクくらいですけどね。でも外貨預金は全般的に酷いのは間違いありません。
はっきり言って、外貨預金なんて最初から候補に入れてはいけない金融商品です。
為替のリスクを取るなら投資信託を買えば?
外貨預金は、当然ですが、為替リスクを伴います。つまり、円建ての銀行預金と比べるとハイリスクな金融商品なのです。
しかし、だからといって、ハイリターンとは言えないのです。見た目の金利は円建ての預金よりも高いんですけどね。色々考慮すると、必ずしもハイリターンとは言えなくなってしまうのです。長くなったので、詳しくは書きませんが。
ということで、外国為替のリスクを取ってリターンがたいしたこと無いのであれば、普通に外国に投資する投資信託でも買った方が良いのではないかと思うわけです。
少なくとも投資信託の方が、リスクとリターンのバランスはあっています。株式でもREIT でも良いので、手数料の安い海外に投資する投資信託を選んだらどうでしょうか。私なら絶対にそちらを選びます。
【この外貨預金有利なの?】買い付け時の為替手数料無料
2019年7月31日 水曜日ソニー銀行では外貨預金の積立が可能
2014年8月19日 火曜日ソニー銀行では外貨預金の積み立てが出来るようです。長期で資産運用をしたい人には、いいサービスかもしれません。外国に長期滞在する予定がある人が、現地通貨を準備するのにもいいかもしれませんね。
【外貨預金】知らないうちに世界中の通貨の預金が出来るようになっていた
2014年8月19日 火曜日最近、外貨預金についていろいろと調べていました。そうしたところ、私の知らないうちに、かなりの通貨の預金が可能になっていることがわかりました。このページでは、どんな通貨で預金が出来るのか、ちょっと調べてみましょう。
外貨定期預金の金利はメガバンクの方がネット銀行よりも高いことも
2014年8月17日 日曜日外貨定期預金の金利を調べていて気づいたことがあります。それは何かというと、同一通貨でも金利にかなりの差があるケースがあるということです。
基本的にはネット銀行の方がメガバンクなどよりも金利が高いようです。ただ、メガバンクの方が高いケースがあるのも興味深いです。
為替の手数料を考えると1年を超える定期預金が作れない外貨預金は利用価値が無い
2014年8月17日 日曜日銀行のサイトで外貨定期預金に関する説明を読んでいると、1年を超える定期預金が作れない場合が多いようです。例えば2年間定期預金として預けようと思ったら、1年の定期預金の満期が来た後に、もう一度1年の定期にしないといけないようです。
外貨定期預金の解約のルールはどうなっているのだろうか?
2014年8月17日 日曜日金融商品を選ぶときに大事なことの一つが、中途解約のルールを確認しておくことです。
いざと言うときに現金化できるかどうかは、とても大切なことですよね。解約を許さない金融商品もありますから。
また、中途解約で現金化したときにどんなペナルティがあるかと言う情報も重要です。特に、元本割れする可能性があるかどうかも知っておきたいところです。
楽天銀行ではメキシコペソ建ての外貨預金を扱っている
2014年8月16日 土曜日楽天銀行ではメキシコペソ建ての外貨預金の使いがあるようです。
最近は様々な通貨の外貨建て預金を見かけます。南アフリカランド建てとか、中国人民元建てなどの外貨預金はいくつか取り扱いがあるようです。
ただ、メキシコペソ建てというのは、初めてみたような気がします。他の通貨建てと比べて、何か条件が良かったりするのでしょうか。それとも、楽天銀行の人材で、メキシコに強い人でもいるのかな。
外貨預金の特別金利キャンペーンは有利なのか?
2014年8月13日 水曜日外貨預金では、時々特別金利キャンペーンをすることがあります。こういったキャンペーンはなんとなく有利な感じがしますよね。
ただ、実際のところはどうなのでしょう。本当に有利なキャンペーンなのでしょうか。ちょっと考えてみましょう。
為替差益があるのは外貨預金にとってメリットなのか?
2014年8月7日 木曜日外貨預金のメリットとして、為替差益を得られる可能性があることが挙げられることが多いです。
ただこれは、本当にメリットと言えるのでしょうか。率直に言って、ちょっと疑問があるんですよね。
考えてみましょう。
高金利は本当に外貨預金のメリットなのか?
2014年8月7日 木曜日外貨預金は主要な金融商品の一つです。ですから、これから始めてみようという方も少なくないでしょう。
ただ、外貨預金のメリットっていったい何なのでしょうか。というか、本当にメリットがあるのでしょうか?
外貨預金で為替予約をしたら為替リスクをなくして高金利のメリットが享受できるの?
2014年8月5日 火曜日FP技能検定の2級実技試験(個人資産相談業務)で、興味深い正誤問題が出題されていました。ちょっとご紹介しましょう。
外貨預金の満期時の適用為替レートを預入期間中にあらかじめ決定する為替予約を付すことで,満期時における受取円貨額を事前に確定させることができる。
外貨預金は預金保険制度で保護されない
2014年8月5日 火曜日外貨預金を使って貯蓄をするときに注意しないといけないのは、銀行が倒産するとお金が戻ってこない可能性があると言う点です。どこの銀行を使ってもある程度安全な円建ての預金とは、大きく違う点と言えるでしょう。
外貨預金はなぜ守られないのか、どうやって対処したらいいのかについて考えてみましょう。
【外貨通知預金】外貨預金には普通預金や定期預金の他に通知預金というタイプもある
2014年8月5日 火曜日外貨預金には普通預金や定期預金がありますが、そのほかに通知預金というタイプの預金もあります。外貨預金の場合は特に、外貨通知預金などと呼ばれます。
このページでは、外貨通知預金の特徴について、簡単にみてみましょう。
外貨預金が「今後投資したい金融商品」の第2位に
2013年12月21日 土曜日倒産する銀行で外貨預金をするのは最悪!金融機関の信頼性も考えよう
2013年12月20日 金曜日外貨預金が普通の預金と大きく違うのは、金融機関の信頼性を検討しないといけないと言う点でしょう。外貨預金の場合、金融機関が倒産すると、お金が戻ってこない可能性があります。
なぜ外貨預金は特別かというと、預金保険機構の保護がないからです。いわゆるペイオフの対象外なのです。金融機関が倒産したときに、誰も守ってくれないわけですね。
外貨普通預金のメリットって何か無いのかなあ
2013年12月16日 月曜日前のページで見たように、外貨普通預金に金融商品としてのメリットはほとんどありません。運用と言う意味では、外貨普通預金にするくらいならFXをやった方が余程賢明です。
それでは、これ以外のポイントで、外貨普通預金にメリットは無いのでしょうか。一応商品として残っている以上、何かしらのメリットはあっても良いはずですよね。
FXと比べたとき外貨普通預金にメリットはあるのだろうか?
2013年12月16日 月曜日FXになじみが無い方はご存じないかもしれませんが、FXにはスワップポイントと呼ばれるものがあります。スワップポイントと言うのは、2つの通貨の金利差に応じてかかる手数料のようなものです。
手数料と書きましたが、この手数料は支払うばかりではありません。お金を受け取れることもあります。
基本的には、金利が低い通貨を売って金利が高い通貨を買う場合は、両通貨の金利差に相当するスワップポイントを受け取ることが出来ます。今の日本は低金利ですから、円を売って外貨を買った場合は、スワップポイントが受け取れるわけです。
外貨預金って有利なの?不利なの?
2013年12月12日 木曜日外貨預金というのは有利な商品なのでしょうか。それとも、あまり有利ではない商品なのでしょうか。
投資をするからには、把握しておきたいですよね。どう考えれば良いのでしょうか。
結論から書いてしまうと、外貨預金というのは非常に不利な金融商品です。運用手段として「用いない方が良い」というレベルではなく、「用いるべきではない」と言えるほど酷いのです。
貯蓄向けの商品として存在しているのでこのサイトでも紹介しています。でも、外貨預金を利用した方が良いとは、私個人としては、全く思っていません。
年利2.8%の人民元建て外貨預金(定期)は有利なのか?
2013年12月12日 木曜日週刊新潮に年利2.8%の人民元建ての定期預金に関する記事が載っていました。と言っても、日本の銀行の話ではありません。中国の交通銀行という銀行の話です。
ただ、日本人でも口座を作れるようです。ですから、その気になれば預け入れは可能なようですね。
■ 年2.8%「人民元」定期預金は安全か?〈週刊新潮〉
ちなみにこの記事ですが、書いている人が金融に疎いらしく、よくわからない点もあります。特に情報が足りないのが、どのくらいの期間の定期預金なのか分かりません。多分1年だと思うのですが、残念ながら確認のしようがありません。
あと、為替の手数料もどうなっているのか分かりません。そのあたりはご了承ください。
有利なのか?
さて、この定期預金有利なのでしょうか。不利なのでしょうか。ちょっと考えてみましょう。
まず金利だけ見ると、かなり有利なように感じられます。
人民元と言うのは、ほとんど米ドルと固定相場のような状態になっています。ですから、為替の変動と言う意味では、米ドル建ての定期預金の年利2.8%の定期預金をしているのと変わらないのです。
ドル建てで年利2.8%考えると、かなり有利と考えて良さそうです。なにせ、現在の米国の金利は、かなり低い状態ですから。
懸念材料は尽きない
ただ、いくつか問題点もあります。
まず大きいのが、日本円を人民元に変えるときの手数料が分からないという点です。この手数料が高ければ、2.8%の金利なんて簡単に吹っ飛んでしまうでしょう。
もう一つ気になるのが、人民元と米ドルの為替レートの今後です。
この2通貨は、現状では固定相場のようになっています。ただ、その状態がずっと続くと言う保証はどこにもありません。
特に最近は、中国側の事情で、固定相場を維持するのが難しくなっているように感じます。ある日突然変動相場制に移行するなんてことも考えられない話ではないのです。
その他にも、銀行自体に倒産懸念は無いのかとか、中国経済は今後大丈夫科など、様々な懸念すべき事項があります。
興味があれば検討しても良いとは思いますが
ざっくりと考えると、以上のような感じです。
うまく行った場合はそれなりのメリットもありそうです。興味があれば検討してみるのは良いでしょう。
ただ、不透明な点やリスクも小さくありません。感覚的には、それに見合うだけのリターンだとは思えないのも事実です。私だったら、検討すらしないで別の投資先を探しますけどね。
外貨預金の為替の手数料は銀行によってぜんぜん違う
2013年12月11日 水曜日前のページで見たように、外貨預金において為替の手数料は馬鹿になりません。外貨預金を使って運用するということは、はじめから大きなハンディキャップを背負っていると言うことなのです。
ただ、為替の手数料はどこでも同じというわけではありません。銀行によってかなり違うのです。
ということは、銀行選びを間違えなければ、外貨預金のハンディキャップを小さく出来ると言うことですね。有利な投資をするためには、銀行を選ぶのが非常に大事なのです。
外貨預金は為替の手数料の影響も大きい
2013年12月11日 水曜日外貨預金は為替の手数料も大きいです。為替の手数料と言うのは、円を外貨に替えるときと、外貨を円に替える時にかかる手数料です。
この手数料以上に金利を受け取るのは、かなりの長期間にわたって預金する必要がある場合もあります。
具体的にどの程度影響があるのでしょうか。実例を挙げてご紹介しましょう。